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【BOOKS】アダルトサイトの経済学/沢田高士(2012)

あなたがよく見るあのサイト、どうやって収益をあげているのか気になりませんか?

面白かった。良書。

著者はアダルトサイトで一時期月に200万円以上の収益(ということは、年収2000万~3000万円)を得ていた人物。アフィリエイトを1件獲得する労力は、例えば「Amazonの本」だろうと「楽天の机」だろうと「海外の無修正アダルトサイト」だろうとそれほど変わりません。

しかし、アフィリエイトの利率は大きく違います。例えば、Amazonは3%のアフィリエイト収入ですが、某アダルトサイトへのアフィリエイト収入は30%を越えます。

すると単純に考えて、10倍稼ぎやすい手法であり、しかも月額課金のサイトが多いので、一度獲得できた顧客は翌月もアフィリエイト収入を運んできてくれる顧客である可能性が高いのです。

まとめると、アダルトサイトは、1.アフィリエイトの成果報酬の利率がそもそも高い2.アダルトサイトのアフィリエイト経由で有料サイトの会員となった場合、毎月アフィリエイト収入が得られるという2点が他のアフィリエイトよりも儲かるという根拠であり、2.の点から「アダルトサイトは定期収入が得られる固定資産である」という考えができるのです(ちょうど毎月住民から家賃が払われる不動産運営と似ていることから)。

このようなことがわかっただけでも、僕は非常にためになりました。

アダルトサイトを運営するためのリアルなところ(モデルの手配等)も理解できて良かったです。
ご一読あれ。


【movie】さや侍(2011・日本)


(↑ Blu-rayも出てるけど通常のDVDで充分)

★★★★★★(6点/★は10点満点)

先々週、映画館公開は逃した松本人志監督の「さや侍」をDVDで観た。

松本人志監督は、日本の映画好きな人には評価されていない人だと思う。
この人の映画をまっすぐに評価する人を僕はあまり聞いたことがない。

みんな
「う、うん、テレビのコントの延長って感じで面白かったね」
「まっちゃんの姿がスクリーンで見れるってのはいいよねえ」
と言うんだ。僕も人に感想を聞かれたら肯定も否定もせず、そう言う。

テレビ番組「ごっつええ感じ」(1991~1997)で最も才気走ったコントを観ていた僕たちからすれば、コメディアンとして松本人志、コント作家としての松本人志を評価し、映画監督として評価するということはまだできていないみたいだ。

ただ、本当に箸にも棒にもかからないつまらない作品であれば、誰も観ないはずである。しかし、どうも次回作に期待している僕たちがいる。実際の出来より、期待値が高い監督であると言えるし、。

ちなみに、松本人志の過去作を僕のなかで10点満点で評価するなら過去作は、

大日本人(★×4)
しんぼる(★×6)
さや侍(★×6)

というところである。人によっては大日本人を最も評価する人もいるかもしれないけど、
僕個人の期待が高いだけに、最も苦痛な瞬間も多かった映画だった。(だいたい映画監督第1作目にして、これほどパーソナルについてすでに明かされている監督がいただろうか)
一方、期待がやや薄れてからの2作目
「しんぼる」に関して言えば、その設定自体が楽しいものであると言えるし(その突拍子もない設定は確かに松本人志的だった)、
3作目、「さや侍」は、松本人志こそ登場しないが、最もテレビで観る松本の笑いをどうスクリーンで再現するかという点においては
最も成功した作品であったと思う。

北野武が本当に評価されだしたのは、4作目「ソナチネ」あたりからだ。4作目は期待できるかもしれない。
そうやってずっと「もっとできるはず」という期待感を残したままなのかもしれないけど。

僕らの世代にとれば常識、しかし若い人にはひょっとしたら知らないかもしれないけど、松本人志の本当に才気走っていた頃を知らない世代のために、
頂点となる作品集としておすすめしたいのが「VISUALBUM」(1998~1999)シリーズだ。これまで、赤(りんご)、黄色(バナナ)、紫(ぶどう)の3作が出ている。
発表当時はVHSだった。今はDVDでも出ている

2003年に未公開シーンやメイキング(通称:黄緑(メロン))を加えた「BOXセット」が出ているので、これが松本人志の映像作品の最高到達点だと思ってくれて間違いない。
この3作は文句なしに★10である。

しかし今のところこれまでの映画は、かのVISUALBUMシリーズが到達した瞬間までには達していない。
ただ、これは松本人志が、海外というフィールドを意識せず、ドメスティックな笑いにこだわったからなのかもしれないけど。

個人的にいちばん好きな松本人志作品は、「寸止め海峡(仮題)」(1995)である。僕のなかでの松本人志最高傑作であると考えているのだけど、これは今もまだDVD化されていない作品である。本人がどこかの本で、「このコントライブが終わったあとに交通事故で死んだとしたら、それはそれでありやな」的なことを書いていた。

最後に、ダウンタウンファミリーと呼ばれる人が、本日登場した映画、作品、番組にどう関わっているかをDATAとして紹介する。

【DATA】

松本人志(ご、ガ、一、寸、V赤、V黄、V紫、大、し、さ)
浜田雅功(ご、ガ、V赤、V紫)

今田耕司(ご、寸、V赤、V黄、V紫)
東野幸治(ご、寸、V赤、V黄、V紫)
板尾創路(ご、寸、一、V赤、V黄、V紫、大、さ)
蔵野孝洋(ご、V赤、V黄)
木村祐一(ご、一、V赤、V黄、V紫)
遠藤章造(ガ、V赤、V黄、V紫)
田中直樹(ガ、V赤、V黄、V紫)
山崎邦正(ガ)
YOU(ご)
篠原涼子(ご)
吉田ヒロ(ご)

宮迫博之(大)
原西孝幸(大)
宮川大輔(大)
野見隆明(さ)

<スタッフ側>
高須光聖(ご、ガ、一、寸、V赤、V黄、V紫、大、し、さ)
倉本美津留(ご、ガ、一、寸、V赤、V黄、V紫、大、し、さ)
板尾創路(V赤、V黄、V紫、大、し、さ)
木村祐一(ご、ガ、寸、V赤、V黄、V紫)
長谷川朝二(ご、大、し)
福原太(ご)
三木聡(ご)
かわら長介(ご)

テイ・トウワ(大)

白岩久弥(V赤、V黄、V紫、大、し、さ)
大崎洋(ご、一、寸、V赤、V黄、V紫、大、し、さ)
岡本昭彦(ご、ガ、一、寸、V赤、V黄、V紫、大、し、さ)
菅賢治(ガ)
斉藤敏豪(ガ)
藤原寛(ガ)

【凡例】
ごっつええかんじ=ご
ガキの使い=ガ
一人ごっつ=一
寸止め海峡=寸
各VISUALBUM=V赤、V黄、V紫、
大日本人=大
しんぼる=し
さや侍=さ

【音楽】『ファンファーレと熱狂』/andymori

★★★★★★(6点/★は10点満点)

1曲目『1984』は間違いなく名曲である。

andymoriの『ファンファーレと熱狂』である。このバンドは歌詞を聴くタイプのバンドであると思う。1984はぜひ歌詞を音読していただきたい。この曲はつまるところ、80年代に生まれて、熱狂の時代が終わったあとに世に出て行く世代への慰めにも似た、あるいは弱さへの決別とも言えるテーマである(筆者は1981年生まれ)。

間奏中にはファンファーレが鳴り響いている。しかしそれにしても、こんなにすがすがしく、こんなに弱々しく、こんなに孤高なファンファーレの存在はなんなんだろう。